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9名の大学生・大学院生がインターンシッププログラムに参加しました!
法務総合研究所国際協力部は、独立行政法人国際協力機構(JICA)等の関係機関と協力・連携しながら、アジア諸国に対して、法令の起草支援や司法関係者の人材育成等の法制度整備支援を行っています。当部では、法制度整備支援に関心を持っている大学生・大学院生を対象にインターンシッププログラムを提供しており、今年も9月4日から同月8日までの5日間、合計9名の大学生・大学院生を受け入れ、法制度整備支援に関する業務などを体験していただきました。様々なバックグランドをお持ちの熱意あふれる学生の皆さんをお迎えし、私たち職員も大変刺激を受けました。
本プログラムでは、国際協力部がある東京都昭島市の国際法務総合センターだけではなく、霞ヶ関の法務省本省や東京都渋谷区のJICA東京センターなど様々な場所で講義や実習を行いました。法制度整備支援の最前線でJICAプロジェクトに携わっている現役長期派遣専門家へのインタビューや当部教官が担当するラオス国立司法研修所とのオンラインセミナーの傍聴、長期派遣専門家経験者等との意見交換などを通じて、様々な角度から法制度整備支援に関する理解を深めていただきました。
また、インドネシアの本邦研修にも一部参加していただき、法制度整備支援の対象国に対し、日本での研修という方法を用いてどのような支援を行っているのかを実際に見ていただきました。インドネシアでは、現在、JICAプロジェクト(「ビジネス環境改善のためのドラフターの能力向上及び紛争解決機能強化プロジェクト」)が進行しており、上記本邦研修はその一環として行ったものです。学生の皆さんには、インドネシアから来た研修員と一緒に講義を受けたり、プロジェクトに関する資料を読んだりしていただき、同国の問題をどのように解決したらよいかについてグループで検討していただきました。学生の皆さんは、限られた時間にもかかわらず、それぞれに独自の視点をもって深く検討されており、その能力の高さや真摯な姿勢に大変驚かされました。また、休憩時間を利用して積極的に研修員と英語で交流し、最後には研修員からおみやげをもらうほど仲良くなっており、高いコミュニケーション能力を存分に発揮していました。
インターンシップ終了後、参加していただいた学生の皆さんからは、「日本の法整備支援の特徴である『寄り添い型支援』の意義について理解を深めることができた。」「法整備支援の苦労ややりがいを知ることができたことは非常に貴重な経験となった。」などの感想が寄せられました。短い期間ではありましたが、少しでも法制度整備支援に関する理解を深めていただけたのであれば、とても嬉しく思います。これからも、このような人材育成活動を継続的に実施し、法制度整備支援の裾野を広げていきたいと思います。

長期派遣専門家へのインタビュー

グループワークの様子

インドネシアの研修員との交流