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国際知財司法シンポジウム(JSIP)フォローアップセミナー
(ベトナム・カンボジア)を開催しました。

安売りされているキャラクター製品、買っても大丈夫?

国際花子さんは人気漫画「キツネの刃」の大ファンです。ある日、花子さんが買い物をしていると、「キツネの刃」のキャラクター「監獄さん」のTシャツを発見。Tシャツは新しいデザインで安かったので、花子さんは何の疑いもなく購入しました。

翌日、花子さんがこのTシャツを着て街を歩いていると、これとそっくりのTシャツを着ている友人と出会いました。

しかし、友人のTシャツをよく見てみると、二人のTシャツは「キツネの刃」のロゴマークの形が少し異なっており、その友人は花子さんが買ったTシャツの値段の2倍以上の金額を支払っていたことを知りました。

花子さんは、「キツネの刃」の新商品だと思って安く買ったTシャツが、実は偽物の製品だったことがわかり、がっかりしました。

知的財産権について知っておこう

花子さんのように、お気に入りの商品が安いからといって安易に買ったところ、実は類似品で本物ではなかったということは、海外からの輸入品が多く出回っている現在では珍しくない状況となっています。

しかし、上記の例のようにロゴマークやキャラクターを勝手に使用した安価な製品が市場に出回ると、正規に販売する会社の業績が下がったり、製作者の創作意欲が失われたり、消費者からの正規製品への信用が失われるなど、様々な被害が発生します。

そこで、そのような被害を防ぐために、発明や創作などは特許権、著作権、商標権などの「知的財産権」として法律で保護されています。

ところが、開発途上国の中には、知的財産権を保護する法律が不十分であったり、適切に運用されていなかったりして、知的財産権の保護が十分になされていないことがあり、そのような状況が、産業の発展や文化の向上に悪影響を及ぼし、日本を含む外国から企業が進出しづらいという問題が生じています。

国際知財司法シンポジウムのフォローアップセミナーをベトナムとカンボジアで開催

法務省は、知的財産に関する各国の理解を深め、国際的な連携を強化することなどを目的として、平成29年から関係省庁等とともにASEAN(東南アジア諸国連合)などを対象に国際知財司法シンポジウム(JSIP)を開催しています。

本年度は、令和3年度に実施したJSIPのフォローアップとして、「商標権侵害に関する救済制度の実務」をテーマに、12月6日(火)にはベトナムを、12月9日(金)にはカンボジアを対象とした二国間のオンラインフォローアップセミナーをそれぞれ開催しました。

これらのセミナーにおいては、ベトナムからは、知的財産権侵害の対応に関するベトナム国内の組織の役割分担及び取組内容などについて、カンボジアからは、時計等の日本製品の偽物が広く出回っている現状とその取締実績等について、それぞれ発表がありました。日本からは、いずれのセミナーにおいても、日本の知的財産権の救済制度について発表を行い、活発な意見交換が実施されました。

 

【12月6日ベトナムとのセミナー】

【12月6日ベトナムとのセミナー】

【12月9日カンボジアとのセミナー】

【12月9日カンボジアとのセミナー】