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日本・モンゴル外交関係樹立50周年記念講演
「日本とモンゴルにおける法の支配の浸透と促進」を開催しました。

法務総合研究所国際協力部では、令和4年12月15日(木)、日本・モンゴル外交関係樹立50周年記念講演「日本とモンゴルにおける法の支配の浸透と促進」を開催しました。

1 開催経緯

我が国は、モンゴルに対して法制度整備支援を実施しており、これまで独立行政法人国際協力機構(JICA)や、日本弁護士連合会などにより、モンゴルにおける民事判例集の出版、弁護士会の強化、調停制度の普及などが実施されたほか、現在、法務総合研究所国際協力部が、商法典の起草支援等を行っています。

本記念公演は、令和4年に日本・モンゴル外交関係樹立50周年を迎えたことを記念し、これまでの法制度整備支援の成果を広く知っていただくとともに、両国の友好関係の更なる発展を図ることを目的とし、国際法務総合センター及びモンゴル法務・内務省内の会場での参加とオンライン参加を併用したハイブリッド方式で開催したものです。

2 講演内容

本記念講演では、両国にゆかりの法律専門家6名からご講演いただきました。

元裁判官で弁護士の稲葉一人氏からは、モンゴルにおける調停制度の創設に関わったご経験などについてお話しいただき、モンゴル国立大学法学部学部長バトボルド・アマルサナー氏からは、両国の法律分野における協力の歴史からモンゴルにおける私法改革と近年の商法典起草支援まで幅広くお話しいただきました。弁護士の磯井美葉氏からは、日本弁護士連合会のモンゴルとの交流の歴史としてモンゴルでの民事判例集の出版、モンゴル弁護士会の強化、調停制度の普及について、JICAプロジェクトの長期専門家として派遣されていた際のエピソードも交えてお話しいただき、九州大学大学院法学研究院副研究院長の德本穰氏からは、現在実施されている商法典の起草支援についてご紹介いただきました。また、モンゴル国立大学法学部内に設置された名古屋大学の日本法教育研究センターの修了生で、両国で活躍中のサランゲレル・バトバヤル氏及びガンホヤグ・ダワーニャム氏からは、法学教育における両国の協力関係についてご自身の経験も交えたお話をしていただきました。

両国の友好関係は、関係者の情熱と培ってきた強い信頼関係の成果であり、法の支配などの普遍的価値を共有する重要なパートナーとして今後も両国の協力関係が発展していくことを確信させる記念講演となりました。

講演内容の詳細につきましては、法務総合研究所国際協力部の機関誌ICD NEWSに掲載予定ですので、ご関心のある方はぜひご覧ください。

門山宏哲日本国法務副大臣による開会挨拶の様子

門山宏哲日本国法務副大臣による開会挨拶の様子

バヤルサイハン・ソロンゴーモンゴル国法務内務省副大臣による開会挨拶の様子

バヤルサイハン・ソロンゴーモンゴル国法務内務省副大臣による開会挨拶の様子

国際法務総合センター会場の様子

国際法務総合センター会場の様子