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やさしい日本語を話してみよう!
「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン~話し言葉のポイント~」

やさしい日本語とは?

やさしい日本語とは、難しい言葉を言い換えるなど、相手に配慮した分かりやすい日本語のことです。

外国人が日本で安心して安全に生活するためには、法律などのルール、在留や社会保険などの手続、災害・避難情報をはじめとする国や地方公共団体等からのお知らせなどを正しく理解することが必要ですが、全ての情報を多言語で発信するには限界があります。

そのため、日本に住む外国人に情報を伝えるときに、多言語で翻訳・通訳することは重要ですが、それに加えてやさしい日本語を活用することも重要となっています。

やさしい日本語、使えるの?

出入国在留管理庁が、令和3年度に実施した「在留外国人に対する基礎調査」では、8割強の在留外国人が、自身の日本語能力(話す・聞く)を「日常生活に困らない程度に会話できる」と回答していることから、やさしい日本語は、外国人にとって理解しやすい可能性がとても高いことが分かります。

また、話し言葉のやさしい日本語を学ぶことで身に付く、コミュニケーションの際に相手に心掛けるポイントは、外国人だけでなく、高齢者、障害者等を含む様々な人に対して接する際にも役立ちます。

図表12 日本語能力(話す・聞く)(単一回答)

「話し言葉のポイント」作りました。

出入国在留管理庁と文化庁は、令和2年8月に、書き言葉のやさしい日本語に焦点を当てた「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」を策定しましたが、こうした状況や、令和3年度に実施した地方公共団体に対するアンケート結果において、話し言葉のやさしい日本語のガイドラインの作成が望まれていたことなどを踏まえ、本年度、「話し言葉のやさしい日本語の活用促進に関する会議」を開催し、令和4年10月に同会議において「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン~話し言葉のポイント~」が取りまとめられました。この「話し言葉のポイント」は、話し言葉のやさしい日本語の実務に精通した委員が、在留外国人とのコミュニケーションの際に留意すべき実践的事項を検討し、効果的な話し方や、言い換え等を6つのポイントとして整理しています。

在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン 話し言葉のポイント

実際に使ってみませんか?

話し言葉のポイントでは、

  1. はじめの心得(内容を整理し、相手に配慮する)
  2. 聴き方の心得(相手の話をしっかり聴く)
  3. 話の進め方(反応を見る、臨機応変に対応する)
  4. 話し方の基本(短くはっきり言い切る)
  5. 適切な言い換え(相手が理解できる言葉に言い換える)
  6. 言語以外の工夫(ノンバーバルコミュニケーション)

を、話し言葉のやさしい日本語を使う際のポイントとして整理しています。

窓口や店頭など、やさしい日本語を必要としている人と関わるとき、この “ポイント”に気を付けて、話してみませんか。

やさしい日本語には常に決まった一つの正解があるわけではありません。話し言葉のやさしい日本語は、人と人との対面の場でコミュニケーション手段として活用されるものですので、使う人の配慮や心掛けが重要です。

使うテクニックにとらわれず、気軽に使ってみてください。

話し言葉のポイント
話し言葉のポイント
ことりん