CONTENTS
法務省で働くひと・しごと紹介 Vol.24
~作業専門官~
氏 名:前田 陽子
採用年:平成14年
所 属:栃木刑務所
- Q1
- 作業専門官ってどんな仕事をしているの?
ショッピングモールや道の駅などで「刑務所作業製品」と書かれた緑ののぼりをご覧になったことがありますか。そこでは、刑務所の受刑者によってひとつひとつ丁寧に作られた製品を販売しています。それらの製品を企画し受刑者に製作の指導を行っているのが作業専門官です。公務員としては異色のモノを創り出すクリエイティブな仕事です。業務は他にも、受刑者に対する各種免許取得のための職業訓練指導や工場での作業安全管理や機械の保守管理など多岐に及びます。

矯正展に掲げられた「刑務所作業製品」ののぼり
- Q2
- 最近のトピックスは?
刑務作業は様々な方から依頼を受けることがあります。今回は、お寺からの御依頼で、総長12mにも及ぶ刺繍の装飾幕を製作しています。将来にわたって、製品にかけた時間や愛情が刻まれ残っていく、作業する受刑者たちにとって非常に夢のある誇りが持てる作業です。今も毎日真剣なまなざしで、ひと針ひと針縫い進めています。

お寺からの依頼の横断幕(刺繍の構成には微細なところまで神経を使います。)
- Q3
- 作業専門官のやりがいって何?
作業の中で受刑者の成長が感じられたときにやりがいを感じます。受刑者が行う刑務作業は毎日が小さな経験の積み重ねであり、時とともに成果となって現れます。技術の成長もさることながら、仕事に向き合う気持ちの成長は製品に映し出されます。製品を通して成長の軌跡がみられるのは、作業専門官の醍醐味です。
- Q4
- 心に残っているエピソードがあれば教えてください。
当所の割烹着を御購入いただいたお客様から、突然電話をいただいたことがありました。縫製も丁寧で心がこもった製品だとおっしゃられて、仕事をしている受刑者にお礼を伝えて欲しいとのことでした。製品を通して受刑者の心が届いたと嬉しくなった瞬間でした。
もちろん、工場の担当職員や受刑者にも伝え、皆で喜びました。

お客様に好評だった割烹着(製品を通して受刑者の心が届きました。)