CONTENTS

「変わっていく時間」に寄り添いながら
~第74回“社会を明るくする運動”~

”社会を明るくする運動”(通称「社明(しゃめい)運動」)は、国民の皆さまが、犯罪や非行の防止と犯罪や非行をした人たちの立ち直りについて理解を深め、それぞれの立場において力を合わせ、犯罪や非行のない安全で安心な明るい地域社会を築くための国民運動として、本年で74回を数えます。本年の運動におけるコンセプトや取組について、御紹介します。

#社明74 のコンセプト

第74回“社会を明るくする運動”ポスター

第74回“社会を明るくする運動”ポスター

第74回“社会を明るくする運動”においては、保護司を始めとした更生保護ボランティアの活動に関心を持っていただき、これらの活動や地域のチカラの魅力を広く伝えていくために、「時間」の概念を広報デザインの中核に据えています。

情報通信技術の急速な発達により、私たちの生活は飛躍的に便利になりましたが、Z世代に代表される若年層を中心として、「時間をかけること」や「待つこと」をネガティブなものとして評価する風潮も生まれました。

一方で、更生保護の世界では、立ち直りを「待つこと」や「時間をかけること」は決してネガティブなものではありません。更生保護ボランティアの方々にとって、「待つ時間」とは、人が「変わっていく時間」であり、人を信じてともに「寄り添う時間」として、むしろポジティブなものと考えています。この考え方は、更生保護の真価として、現代社会にこそひときわ光を放つものであると考えています。

#社明74 における取組

“社明”は各都道府県、市区町村において、地方公共団体、保護観察所、民間団体等が協力して、毎年、各地域に根差した特色ある活動を展開していますが、ここでは、特に中央で実施した本年初めての取組について御紹介します。


【吉本興業とのコラボレーション】

本年7月5日(金)、法務省において「第74回“社会を明るくする運動”強調月間キックオフイベント」を開催し、その中で、保護司と保護観察中の少年との実話をもとにした再現ドラマを制作したことを発表しました。同再現ドラマに出演したFUJIWARA・原西孝幸さん、俳優の新井元輝さん、スタジオ観覧した3時のヒロイン・福田麻貴さん、コットン・きょんさんに登壇いただき、撮影現場の裏側、ドラマを通して知った保護司への想いなどを語っていただきました。再現ドラマは、法務省公式YouTubeチャンネルにて公開しておりますので、ぜひ御覧ください。

キックオフイベントの様子

キックオフイベントの様子

【丸善雄松堂株式会社による広報協力】

“社会を明るくする運動”強調月間である7月の1か月間、同社及び株式会社丸善ジュンク堂書店の運営する全国の書店や図書館等において、全てのスタッフの皆様に「幸福(しあわせ)の黄色い羽根」を着用いただいたほか、本運動のポスター掲示等の広報協力を行っていただきました。

書店における広報の様子
書店における広報の様子

書店における広報の様子

【東京都と連携した初の庁舎等ライトアップ企画】

本運動の広報の一環として、全国各地の観光スポットや施設を、同運動のシンボルカラーである黄色にライトアップする取組が広がっています。

強調月間である7月に、初の試みとして、東京都の御協力の下、東京都庁第一本庁舎及び東京ゲートブリッジにおいて、イエローライトアップを実施していただきました。これに併せ、法務省においても赤れんが棟をライトアップしました。

ライトアップの様子
ライトアップの様子
ライトアップの様子

ライトアップの様子

運動の輪の拡大

中央行事だけではなく、各地の活動を地域の方々に知っていただき、さらにはイベントに参加いただけるよう、積極的な情報発信を行ってまいります。昨年12月には、 “社会を明るくする運動”ウェブサイトをオープンしました。本サイトを本運動や更生保護に関する情報発信の中核的ツールとして活用し、引き続きSNS等も効果的に活用し、一層の周知広報に努めてまいります。本運動が目指す立ち直り支援の輪に、ぜひ御参加ください。引き続き皆さま方の御協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。