本邦に在留する期間中の生活に要する費用(学費・生活費)を貸与型奨学金(都道府県等が実施主体となる修学資金等貸付制度を除く。)により支弁しようとする留学生及び当該留学生の受入れを検討されている教育機関におかれましては、当該奨学金の貸与条件等に関し、適正な出入国管理を行う観点から、以下の点に御留意いただくようお願いします。
留学生としての本来活動の継続が困難とならないよう、貸与を受ける留学生が以下に該当する場合を除き、原則として、在学中にその貸与を終了する条件が付されていないこと。
例えば、奨学金の貸付の際に指定された稼動先(アルバイト先)を辞職した場合に貸与を途中で終了することを条件とすることは認められません。
(1)退学したとき。
(2)心身の故障のため修学を継続する見込みがなくなったと認められるとき。
(3)学業成績が著しく不良となったと認められるとき。
(4)奨学金の貸与を受けることを辞退したとき。
(5)死亡したとき。
(6)その他奨学金を貸与することが適当でないと認められるとき。
留学生は我が国において勉強に従事するために入国・在留が認められているものですので、在学中の返済は、留学生としての本来活動に支障が出るおそれがあることから、原則として認められません。
なお、入国後、例えば長期休業期間等で資格外活動による収入が多い月に、留学生本人の希望により、生活に支障のない範囲内で繰上返済を行うことは差し支えありませんが、貸与した法人により繰上返済が強要されることは認められません。
奨学金の貸与を受ける場合、留学生が貸与額を一括で返済できる資産を有しているとは通常考え難いことから、次のような場合に一括で返済する又は違約金を徴収する等の条件が付されているものは認められません。
ア 貸与を途中で終了した場合
イ 就労に係る在留資格への変更が認められなかった場合
ウ 卒業後に奨学金を貸与した機関等の特定の機関で就労しない場合
エ 返済期間中に特定の機関を辞職する場合
また、奨学金の貸与を受ける留学生が奨学金の返済期間の途中で本国へ帰国する場合に、本邦に引き続き在留する場合よりも高額な返済が求められることは適当ではありません。
なお、特定の機関において一定期間就労した場合に、就労期間に応じてその返済の一部又は全部を免除することは差し支えありません。
例えば、月当たりの返済額が手取りの約1割以内であれば、一般的には生活に支障のない範囲内と考えられます。
なお、収入が多い月などに留学生本人の希望により繰上返済を行うことは差し支えありませんが、貸与した法人により繰上返済が強要されることは認められません。
(1)奨学金の貸与を受ける留学生が奨学金の貸与条件及び返済条件を理解していること。
(2)奨学金貸与期間中の資格外活動許可に基づく稼動(アルバイト)先及び教育機関卒業後の就労先があらかじめ決められている場合には、奨学金の貸与を受ける留学生がその労働条件を理解していること。
(3)本邦に在留する期間中の生活に要する費用(学費・生活費)のすべてを奨学金(注)により支払う場合を除き、奨学金以外の方法により支払うこととなる費用について、現に有する預貯金等により支弁可能であると確認できること。
(注)貸与型・給付型を問わない。
貸与型奨学金により学費等を支弁しようとする場合には、在留資格認定証明書交付申請において、現に有する預貯金等の資料に加えて、以下の提出が求められます。
また、在留期間更新許可申請においても提出が求められる場合があります。
(1)奨学金の貸与条件及び返済条件を規定している資料(奨学金貸与規程等)
(2)奨学金の貸与に係る契約書の写し(貸与を受ける留学生が自筆で署名したもの)
(3)奨学金の支給回数等具体的な貸与方法を説明した資料(貸与する法人から授業料として直接教育機関へ年2回支給、貸与する法人から留学生の銀行口座へ毎月支給等)
(4)奨学金貸与期間中の資格外活動先があらかじめ決められている場合には、留学生が稼動することとなった場合の勤務時間や給与等の雇用条件が分かる資料及び留学生が当該条件について理解している旨を申告する資料(留学生が自筆で署名したもの)
(5)奨学金を貸与する法人の登記事項証明書(全部事項証明書)及び直近の決算書(損益計算書、貸借対照表)
(6)教育機関卒業後の就労先があらかじめ決められている場合には、当該雇用条件が留学生と同等の経歴を持つ者が稼動する場合の雇用条件と同等であることを説明する資料(例えば、就業規則の写し等)及び留学生が当該条件について理解している旨を申告する資料(留学生が自筆で署名したもの)
※ 貸与型奨学金以外に係る資料については、留学生は受入れ先の教育機関へ御確認のうえ、御提出ください。また、教育機関におかれましては、各地方出入国在留管理局の案内に沿って御提出ください。
※ 審査の過程において、上記以外の資料を求める場合もありますので、あらかじめ御承知おきください。
※ 登記事項証明書は、法務局のホームページからオンラインによる交付請求を行うことができます。
(1)在学期間中の資格外活動許可に基づく稼動(アルバイト)先や教育機関卒業後の就職先をあらかじめ決められていることを条件に、奨学金の貸与を受けることについては、直ちに労働契約法及び労働基準法に抵触するとは言えませんので、奨学金の貸与・返済条件が上記1及び2に合致するものであり、奨学金の貸与を受ける留学生が、上記3(2)のとおり、労働条件について理解し、了承しているのであれば、在留資格「留学」に係る入国・在留審査においては差し支えないこととして取り扱います。
(2)労働することを条件として貸与される奨学金の返済方法として、使用者が留学生の給与から一方的な天引きを行う場合には、労働基準法第17条に抵触することに御留意ください。
なお、留学生が自らの意思により天引きを希望する場合には同条には抵触しませんが、そのような形式がとられている場合であっても、実質的にみて使用者の強制によるものと認められる場合には、同条に抵触することとなります。
※ 詳細につきましては、管轄の労働基準監督署へお問い合わせください。