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第10回 在留管理専門部会 議事概要

 

 日  時  平成19年10月1日(月) 午前10時から午前11時50分まで
 場  所  法務省入国管理局10階会議室
 出 席 者(敬称略)
(1) 在留管理専門部会
多賀谷部会長、稲津委員代理、薄井委員、武井委員代理、西村委員、藤原委員、安冨委員、山脇委員
(2) 法務省
二階審議官、岩尾総務課長、田村入国在留課長、髙岡登録管理官、佐藤参事官、中川局付、佐々木出入国情報管理室長、坂本入国管理企画官、石岡審査指導官
(3) 関係省庁
警察庁、総務省、外務省、厚生労働省、文部科学省
4  議事概要
 ◇ 「新たな在留管理制度に関する提言(たたき台)」についての協議
   たたき台の「新たな在留管理制度の対象となる外国人」、「外国人からの在留状況の届出」及び「市区町村との関係」などについて協議を行った。委員からの主な指摘は以下のとおりであった。
 
○ 今回の制度見直しは、外国人の在留管理をしっかりと行うという面があると同時に、外国人に安心して滞在してもらい、滞在中、的確な行政サービスを受けるというプラス面も考えなければならない。
 
○ 外国人が企業に勤めている場合には、改正雇用対策法の外国人雇用状況の届出の情報が、厚生労働大臣から法務大臣へ提供されることになった。しかし、外国人が一人で事業をやっているような、雇用対策法の適用外となる人の情報をどのように把握するかについては検討しなければならない。
 
○ 新制度では、外国人は、市区町村を経由して居住地を届け出ることになっているが、現行の外国人登録制度にはない転出の届出も義務付けて、転出の証明がなければ転入手続ができないようにすれば、市区町村も助かると思う。
 
○ 転出届の制度化についてであるが、仮に転出届が出されても、実際にその転出予定の住所地に住むとは限らず、また外国人には戸籍がないので、転出届によって市区町村の記録を職権で抹消した場合に不都合が生じる可能性がある。日本人の場合は、転出予定日がきたら職権で消除してしまうが、新住所地に届出しない人がいても、転出証明書自体は5年間再発行可能であるし、5年経過して住民登録がなくても、戸籍の附票から住民票を職権で回復することが可能である。転出届の制度化については、このように日本人と同様の外国人の台帳制度がきちんと整備されない限り、かえって問題が発生する可能性がある。
 
○ 外国人が再入国許可を受けて出国した場合について、その出国事実が入管局から市区町村に連絡されれば、市区町村は、その時点で行政サービスに関する諸々の事務をストップできるので、連絡してほしいとの意見がある。一方で、再入国許可による出国事実は、かなりの情報量になり、市区町村でそのような大量の情報をもらったところで、外国人がいつ再入国するか分からない中ではどうしようもないのではないかとの懸念もある。
 
○ インターネットを利用した申請や届出を考えているとのことだが、本人確認をどうするかという問題がある。日本人の場合、公的個人認証制度というのがあって、なりすましによる申請等ができないしくみになっているが、インターネットによる申請・届出を認めるならば、外国人についても同様の制度を作らないといけない。
 
○ 世帯情報については、法務大臣が在留管理上把握する必要性は少ないとのことで、市区町村で把握せざるを得ないと思うが、問題は混合世帯をどう把握するかということである。外国人の台帳制度が国の制度として整備されれば、日本人の住民基本台帳制度が世帯単位であり、これにのっとった形になるであろうから、世帯情報の把握ができるであろうが、その部分が見えてこない。少なくとも、市区町村にとっては世帯主の氏名や続柄の情報は必要であるので、何とかして情報が取得できる状況にもっていかないといけない。

 

【以上】

 

 

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