更生保護を支える人 対話を通して、更生への道を後押しする
奈良県・奈良地区保護司会
宝来一典さん
保護司になるまで 少年たちと対話できる環境を
元々、地域で夜間の街頭補導活動をしていました。その活動を行っていく中で、もっと少年たちと対話ができるような環境がないかと思っておりました。そうした折、先輩の保護司から誘いがあり、保護司になることを決意しました。
保護司としてのやりがい 更生への道を歩み、成長した姿に喜びを感じる
保護司になってから、これまで多くの保護観察を担当してきました。自分が保護観察を担当していた人がきちんと更生の道へ歩む姿を見られることが、一番やりがいを感じられる瞬間だと思います。例えば、中学生の頃から非行に走り、一時は少年院にも入っていた少年が、穏やかな表情になり、顔を見て話をしてくれるようになったときや、過去に担当していた人から、近況報告の連絡が来たときには、ホッとするとともに、彼らの成長に喜びを感じます。
現在の取り組み 新しく保護司になる方が、安心して活動できるように
更生保護サポートセンターを活用した取組を進めています。更生保護サポートセンターとは、保護司会毎に設置された、地域の更生保護活動の拠点です。サポートセンターでは、新任保護司育成相談という、委嘱されてから1年未満の保護司をサポートセンターに招待し、先輩保護司に相談できる機会を設けています。例えば、保護観察の面接で何を話せばよいか、少年が面接に来ない場合にはどうすればよいか等を話題にして、保護観察を受け持つに当たって安心して活動できるように配慮しています。他にも、更生保護女性会と交流会を開催したり、協力雇用主会にも会議の場としてサポートセンターの利用を促したりしています。
サポートセンターでの打合せの様子