法務省

工場担当職員による職場紹介

印刷工場担当 勤続16年 30代

工場は受刑者が作業をするところであり、働くことの大切さを教えることはもちろんですが、対人関係の持ち方など、社会人としての生活につながるような指導をすることも重要です。受刑者には一人の人として接するように心掛けています。

印刷工場担当
仕事の大変な点は?
受刑者によっては、きっちり細かく仕事をしようとする者もいれば、そのような気持ちがあまりない者もいることから、受刑者同士が対人面で対立しないよう調整に気を遣うことが多いです。
仕事のやりがいは?
担当する受刑者たちが成長していく姿、具体的には顔つきであったり、指導に対する受け答えであったりが変わっていく様を見るのは、この仕事のやりがいだと思います。受刑者が出所の際、涙を流して「お世話になりました」と挨拶したときはぐっと来ました。
今後、どのような仕事をしていきたいですか?
40歳代後半になると、夜勤班長等を任されるチャンスもあるので、そういう仕事をしてみたいです。若い職員もたくさん入ってくると思うので、自分も常に成長しながら、人に教えられるだけの人間になっていきたいです。

木工場副担当 勤続10年 20代

刑務所のことを知らない人には、刑務所の中で工場は受刑者にとって「職場」であり、自分はその担当者であると説明しています。工場は受刑者が日中の大半を過ごす場所であり、作業に関する指導以外にも生活全般にわたる指導を行っています。

木工場副担当
仕事の大変な点は?
毎日が苦労の連続です。受刑者の年齢は様々ですし、自分の罪と向き合おうとしない者もいます。人相手の仕事なので、こうすればうまく行くということはなく、一人一人に合った指導の在り方をいつも考え、悩みます。感情移入しすぎず、一線を引いて接するよう心掛けています。
仕事のやりがいは?
長い時間を掛けて指導することで、受刑者の言動に変化が見られたときは、担当としての喜びを感じます。大げさな言い方かもしれませんが、刑務官は人の未来を変えられる仕事だと思います。

金属工場副担当 勤続6年 30代

学校の先生で言うと、副担任の先生と言えます。受刑者に教えたり、注意・指導したりするに当たって、担当(担任の先生)に教えてもらいながら、やっているという感じです。

金属工場副担当
仕事の大変な点は?
受刑者相手の仕事は対応を一つ間違えれば、大きな問題になりかねません。また、受刑者が1枚も2枚も上手の場合、質問されても分からない場合もあり、大変です。副担当として担当に付いて、教わりながらやっているところですが、早く独り立ちできるようになりたいです。
仕事のやりがいは?
毎日同じ受刑者と接しているので、その人ができなかったことができるようになるのが見られるところです。挨拶をしようとしない態度の悪かった受刑者が挨拶するようになり、態度も良くなるのを身近で見ると、やりがいや面白さを感じます。刑務官も受刑者も人と人なんだと思います。

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