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国際仲裁の活性化に向けた取組について

国際仲裁とは

 国際仲裁は、国際商取引をめぐる紛争について、各国の国内裁判所による解決ではなく、当事者が第三者である仲裁人を選び、その判断により紛争解決を図る手続です。ニューヨーク条約等の諸条約により外国における執行が容易であること、原則として非公開であり企業秘密が守られること、専門的・中立的な仲裁人を当事者が選ぶことができること、司法の信頼性が低い国における裁判の利用を回避できること等の様々なメリットがあるといわれています。  このような理由から、国際仲裁は、国際商取引における紛争解決のグローバル・スタンダードとなっていますが、日本における取扱件数は、いまだ低調に推移しています。

国際仲裁の活性化に向けた政府の取組について

 このような現状を踏まえ、政府は、2017年9月、内閣官房副長官補を議長とし、法務省及び経済産業省を事務局とする「国際仲裁の活性化に向けた関係府省連絡会議」を設置し、仲裁機関や民間企業からヒアリング等を行いながら、日本における国際仲裁の活性化に向けた課題や施策について検討を行い、2018年4月、「国際仲裁の活性化に向けて考えられる施策」を取りまとめました。その中では、人材育成、広報・意識啓発、施設整備等のインフラ整備を官民が連携して進めるとともに、最新の国際基準に見合った法制度の整備も検討すべきこととされました。
 法務省では、2019年から5年間、一般社団法人日本国際紛争解決センター(JIDRC)に委託し、国際仲裁の活性化に向けた基盤整備に関する調査(以下「本調査業務」といいます。)を実施しています。本調査業務において、仲裁人・仲裁代理人等の人材育成、国内外の企業等に対する広報・意識啓発、仲裁専用施設の整備等の各施策を総合的に実施することとしており、その一環として、2020年3月、東京・虎ノ門に最先端のICT設備を備えた国際仲裁専用施設(JIDRC東京)が開業しました(※)。
 また、2018年5月からJIDRCが中心となって大阪中之島合同庁舎で実施していたパイロットプロジェクトが、2021年3月に終了し、JIDRC大阪は、2021年4月から大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)(センターのパンフレットへリンク)に新たな拠点を設けました。
 このほか、法務省では、2020年5月に国際仲裁代理の範囲拡大等のために、外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法の改正を行ったほか、UNCITRALモデル法の2006年改正への対応も含めた仲裁法制の見直しも進めています。さらには、国際仲裁の周知・広報や、国際仲裁を担う人材の養成に向けた検討も、関係府省や関係機関等と連携して進めており、利用可能なリソースを十分に活用し、国際仲裁の活性化に取り組んでいます。
 (※)虎ノ門の国際仲裁専用施設(JIDRC東京)の運用は、2023年5月をもって終了しました。

「動画」でわかる国際仲裁

1)研修教材
 本調査業務の一環として、JIDRCでは、以下の研修動画を作成しました。
 JIDRCのイーラーニング(ビデオ教材)のコーナーでご覧いただけます。
 ア 商事仲裁初級編(全10回)
 イ 商事仲裁中級編(全15回)
 ウ スポーツ仲裁編(全13回)
 エ アンチ・ドーピング編(全10回)

2)模擬仲裁動画
 法務省は、高取芳宏弁護士(霞ヶ関国際法律事務所・国際仲裁Chambers、英国仲裁人協会日本支部共同代表)にご協力いただき、国際仲裁・調停の利用を検討されている企業法務担当者や弁護士の方を対象として、国際模擬仲裁・調停動画を作成しました。詳しくはこちら。

3)資格認定コースのプレ講座
 英国仲裁人協会(CIArb)日本支部(日本仲裁人協会(JAA)及びJIDRCは共同スポンサー)は、我が国における国際仲裁人材の育成を目的として、令和4年3月から、短期集中・資格認定コースを日本国内で実施することになりました。
 同コースの実施に先立ち、コースの内容やCIArbの資格認定システム等の紹介を行うプレ講座が実施されています。
 ■令和4年アソシエイト(初級)コースのプレ講座についてはこちら(令和4年2月24日(木)実施)
 令和4年メンバー(中級)コースのプレ講座についてはこちら(令和4年6月13日(月)実施)
 ■令和5年アソシエイト(初級)コースのプレ講座についてはこちら(令和5年2月6日(月)実施)
 
 

NEWS

国際仲裁・調停に関するセミナーが開催されました(令和5年10月19日(木))。

司法外交閣僚フォーラム会場において、「仲裁地としての日本の魅力」を紹介する展示企画を実施しました。(令和5年7月6日(木)、7日(金))。

高見法務大臣政務官がベトナムに拠点のある企業等を対象とした国際仲裁ウェビナーにビデオメッセージを送りました(令和4年10月18日(火))。

加田法務大臣政務官がタイ及びその周辺国の企業等を対象とした国際仲裁ウェビナーにビデオメッセージを送りました(令和4年2月22日)

古川法務大臣,津島法務副大臣及び加田法務大臣政務官が国際仲裁専用施設である日本国際紛争解決センター(東京)を視察しました(令和3年12月2日)

オンラインセミナー「知的財産紛争をめぐる国際仲裁と訴訟の戦略的活用 ―法務省掲載のビデオ動画を参照して」を開催しました(令和3年11月4日)


田所法務副大臣が中国関連日系企業向けウェビナーにビデオメッセージを送りました(令和3年7月1日)

小野田法務大臣政務官が在シンガポール日系企業向けウェビナーにビデオメッセージを送りました(令和3年5月31日)

小野田法務大臣政務官が日本国際紛争解決センター(大阪)の移転記念イベントにビデオメッセージを送りました(令和3年4月21日)


京都コングレスにおいて「法の支配と国際仲裁・調停」をテーマとするサイドイベントを実施しました(令和3年3月11日)

田所法務副大臣が国際仲裁専用施設である日本国際紛争解決センター(東京)を視察しました(令和2年12月24日)

上川法務大臣が日本国際紛争解決センター(東京)のオープニングセレモニー及び「仲裁の日」記念行事に出席しました(令和2年10月12日)

日本国際紛争解決センター(東京)の内覧会が実施されました(令和2年10月8日,9日)

上川法務大臣及び小野田法務大臣政務官が国際仲裁専用施設である日本国際紛争解決センター(東京)を視察しました(令和2年10月7日)

プラーンティップ・ガーンジャナハッタキット在京タイ王国大使館公使が日本国際紛争解決センター(東京)を訪問しました(令和2年10月7日)

企業向け国際仲裁セミナー「国際仲裁の活性化に向けて」を開催しました(令和2年9月24日)

ピーター・タン駐日シンガポール共和国大使が日本国際紛争解決センター(東京)を訪問しました(令和2年9月18日)

宮﨑法務大臣政務官が国際仲裁専用施設である日本国際紛争解決センター(東京)を視察しました(令和2年8月19日(水))

DIS(ドイツ仲裁協会)等と連携した国際仲裁セミナーを開催しました(令和元年9月12日)

山下法務大臣が、国際仲裁活性化のための大阪中之島合同庁舎を活用したパイロットプロジェクトの様子を視察しました(令和元年7月3日)

国際仲裁・調停に関するセミナーが開催されました(令和元年5月13日)

「国際仲裁シンポジウム」を開催しました(平成31年1月10日)

「京都国際調停センターオープニングセレモニー」において,山下法務大臣からのビデオメッセージが発信されました(平成30年11月20日)

「国際模擬仲裁・調停」を開催しました(平成30年5月25日)

「日本国際紛争解決センターオープニングセレモニー」において,上川法務大臣からのビデオメッセージが発信されました(平成30年4月26日)

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